歯ぐきの腫れが痛いときにすぐ歯科を受診するサインと初診の処置|大阪京橋駅の歯医者|京橋オレンジ歯科クリニック

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歯ぐきの腫れが痛いときにすぐ歯科を受診するサインと初診の処置

歯ぐきの腫れが痛いときにすぐ歯科を受診するサインと初診の処置

歯ぐきの腫れと痛みから受診の優先度を判断する目安


歯ぐきの腫れと痛みがあるときは、息や飲み込みが苦しければ救急への相談を、かめないほどの痛みやほおの腫れがあればその日のうちの歯科受診を考える目安になります。神経を取った歯でも中で感染が起こることがあるため、この記事では症状ごとの受診のタイミングや原因、受診までの過ごし方、初診で行う検査と初めの処置の流れをご説明いたします。


この記事の要点まとめ


  • 息や飲み込みが苦しいときは救急への相談、かめないほどの痛みやほおの腫れ・熱があるときは、その日のうちの歯科受診が目安です。
  • 神経を取った歯でも根の中でばい菌が増えることがあり、歯周病や親知らずのまわりの炎症なども検査で確かめます。
  • 市販薬は受診までのつなぎとして使い、初診では検査や初めの処置を行い、費用や通院の見通しを相談できます。

歯ぐきの腫れが痛いとき、今日受診すべきか救急を求めるべきかはどう見分ける?

歯ぐきの腫れが痛いとき、今日受診すべきか救急を求めるべきかはどう見分ける?

息や飲み込みが苦しいときは救急へ、かめないほどの痛みやほおの腫れ・熱があるときはその日のうちに歯科医院へ、軽い腫れでも数日のうちに予約を入れるのが目安です。歯の根や歯ぐきの炎症は、ばい菌のもとを取りのぞく処置が基本で、体全体に広がっているときに抗菌薬をあわせて使うかを考えます1。ご自身の状態と照らして、受診を急ぐかどうかを確かめてください。


症状の特徴受診の目安考えられる状態
息苦しい、唾が飲み込めない、首や目の下まで腫れる、高熱救急外来・救急相談窓口へ連絡感染が顎の下や喉の周囲へ広がっている可能性
噛むと響いて食べられない、頬が腫れてきた、微熱、膿の味当日中に歯科医院へ連絡歯の根の先や歯周ポケットで急性の炎症が進行
痛みが軽い、白いできものがある、腫れたり引いたりする数日以内に歯科医院を予約慢性の炎症や膿の通り道が残っている状態

上記の表は一般的な目安であり、持病のある方や体調が急変した場合は早めの相談が求められます。


息苦しさ・飲み込みにくさや首や目の下まで広がる腫れは救急相談の目安


息がしづらい、唾や水が飲み込みにくい、口が指1〜2本分しか開かないといった症状がある場合は、通常の歯科予約を待たずに救急相談窓口や救急外来へ連絡してください。腫れが頬だけでなく首やあごの下、目の下まで広がっている場合や、高熱でぐったりしている状態も同様です。


これらは歯や歯ぐきの感染が周囲の組織や気道近くへ広がっているおそれがあるサインであり、速やかな全身管理や点滴などの対応が検討されます。


噛むと痛い・頬が腫れてきた・熱っぽいなら当日中に歯科へ


噛むと奥歯に響いて食事がとれない、鏡を見ると頬の輪郭が膨らんできた、微熱や膿の味があるといった場合は、当日中の歯科受診をご検討ください。お仕事やご家庭の予定を調整するのはご負担かと思いますが、急性の膿がたまっている段階では、受診を先延ばしにすると腫れがさらに広がることがあります。


早めに歯科医院で膿の出口を作ったり洗浄したりする処置1を受けることで、結果として処置の負担や通院の長期化を抑えやすくなります。


腫れが小さく痛みが軽くても数日以内に予約したい理由


痛みが軽く、歯ぐきにニキビのような白いできもの(フィステル:膿の出口)があるだけの場合も、数日以内に歯科医院をご予約ください。膿が外へ出て圧力が下がると一時的に痛みや腫れは引きますが、内部の感染源が消えたわけではありません1。


そのままにしていると、疲れや睡眠不足が重なったときに再び大きく腫れ上がることがあります。痛み止めで週末までしのぐのではなく、症状が落ち着いているうちに原因を確かめておくことが大切です。


ポイント

息をするのや飲み込むのがつらいときは救急へ。かめないほどの痛みやほおの腫れがあるときはその日のうちに歯科医院へ連絡し、軽い腫れでもそのままにせず数日のうちに受診しましょう。


神経を取った歯なら放っておいても落ち着く?腫れの原因は歯ぐきと歯の根のどちら?


神経を取った歯でも、歯の根の中やまわりでばい菌がふえることがあり、そのままにしても自然におさまるとは限りません。歯ぐきが腫れる原因には、歯の根の先に膿がたまる病気1や歯の根の割れ、歯周病、親知らずのまわりの炎症2などがあります。見た目だけでは見分けられないため、検査が必要です。


被せ物をした歯の根の先に膿がたまる根尖性歯周炎と歯根破折


過去に神経を取って被せ物をした歯でも、根の管(根管)の中に細菌が残っていたり、詰め物の隙間から再び細菌が入ったりすると、根の先の骨の中で炎症が起きます。これを根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん:歯の根の先の炎症)と呼び、膿がたまると噛んだときの痛みや歯ぐきの腫れにつながります1。


また、神経のない歯はもろいため、噛む力で歯の根にひびや割れが生じる歯根破折(しこんはせつ)を起こすことがあります。歯ぐきが1か所だけぷっくりと腫れる場合、歯周病だけでなく、こうした歯の根のトラブルが隠れているケースも少なくありません。


歯周病の悪化や親知らず周囲の炎症で腫れる場合


歯と歯ぐきの境目にある溝(歯周ポケット)に歯垢や歯石がたまり、歯周病が進行して膿がたまると、歯ぐきが赤く腫れて痛みます。歯周病は自覚症状が乏しいまま進むことが多く、仕事や育児の疲れで体調が落ちたときに急な腫れとして現れることがあります。


一番奥の歯ぐきが腫れて口が開きにくくなる場合は、半分埋まった親知らずの周りに汚れがたまる智歯周囲炎(ちししゅういえん:親知らず周囲の炎症)が考えられます2。


症状だけでは原因を決められず画像検査が必要になる理由


歯ぐきから膿が出る、噛むと浮いたように痛むといった症状は、歯周病でも歯の根の感染でも同じように起こります。そのため、お口の中を目で見たり症状をお伺いしたりするだけでは、原因が歯ぐきにあるのか歯の根にあるのかをはっきり決められません。


レントゲンや、必要なときには歯科用CTで立体的に撮った画像を使い、歯の根の先やあごの骨のようすを細かく確かめます。画像で腫れの原因を見きわめたうえで、その原因に合った治療を考えます。


受診までの間、痛み止めや市販薬でしのいでもよい?


市販の鎮痛薬で痛みを一時的に和らげることはできますが、腫れの原因である細菌感染は残るため、あくまで受診までのつなぎとお考えください。根本的な解決には歯科医院で感染源を取り除く処置が必要1であり、受診までの間は血流を良くする行動を避けて安静に過ごすことが求められます。


鎮痛薬は痛みを和らげても感染源は残る


つらい痛みがあるときは、市販の痛み止めを説明書どおりに飲むと、受診までの痛みをやわらげる助けになります。ただし、放っておくと悪くなることがあるため、早めに歯科医院で治療を受けてください3。


ほかの痛み止めでぜんそくが出たことがある方や、出産予定日が近い方は飲まないでください。妊娠中・授乳中の方や、胃潰瘍などの持病がある方は、飲む前に薬剤師に相談しましょう。


市販のうがい薬や塗り薬も、お口の中を清潔に保ったり表面の違和感を和らげたりする補助として使われることがあります。


ただし、どの市販薬も歯の根の中や歯周ポケットの奥にある細菌そのものをなくすことはできません。抗菌薬(抗生物質)についても、歯科医院で感染源の清掃や膿を出す処置を行ったうえで、感染の広がりや発熱がある場合に補助として検討されるのが基本です1。薬で痛みが引いたからと受診をやめてしまわないようご注意ください。


温める・膿を押し出す・強くうがいするなど避けたい行動


受診までの間に血行が良くなると、炎症が強まって痛みや腫れが増すことがあります。長時間の入浴、激しい運動、飲酒は控え、シャワー程度で済ませるようにしてください。また、気になるからと指や舌で患部を押したり、自分で針などを刺して膿を出そうとしたりすると、細菌がさらに奥へ広がる原因になります。


歯磨きは腫れている部分を避けて周囲を優しく磨き、強いうがいは控えましょう。痛みが強いときは、濡れタオルなどを頬の外側から軽く当てて冷やし、食事は反対側の歯で噛めるやわらかいものを選ぶと負担を減らせます。


糖尿病・妊娠中・血液をさらさらにする薬を飲んでいる方が歯科医院に伝えておきたいこと


持病や飲んでいるお薬によっては、感染の進みかたや、はじめての受診で選べる処置・お薬が変わります。予約のときや問診のときには、次のことを歯科医院へお伝えください。


  • 体調や持病:糖尿病、免疫をおさえる治療を受けている、妊娠中・授乳中、心臓や脳の血管の病気、骨粗しょう症のお薬を飲んでいる
  • 飲んでいるお薬:血液をさらさらにする薬(抗凝固薬など)や、ふだん飲んでいる薬がわかる「お薬手帳」
  • 症状の経過:いつから腫れたか、痛みの変わり方、市販の痛み止めを飲んだ時間

これらを事前にメモして持参いただくと、当日の診察や初期処置がスムーズに進みます。


初診ではどこまで検査や処置をして、費用や通院の見通しはどう相談できる?


初診では問診や画像検査で原因を見極め、痛みや腫れを和らげる初期処置を中心に行い、本格的な治療は説明を受けて納得してから進めます。初診の時点でいきなり抜歯や大がかりな処置が決まるわけではありませんので、費用や通院回数も含めて歯科医師と相談しながら計画を立てることができます。


問診・口の中の診察・レントゲンと必要に応じた歯科用CTの流れ


初診当日は、まず問診票をもとに症状が始まった時期や痛み方、ご希望をお伺いいたします。続いてお口の中を診察し、歯ぐきの腫れ具合や歯の揺れ、歯周ポケットの状態などを確かめます。


そのうえでレントゲン撮影を行い、肉眼では見えない歯の根や骨の状態を調べます。複雑な歯の根の形や骨の溶け具合、親知らずと神経の位置関係などを立体的に把握する必要がある場合には、歯科用CTやマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた検査が検討されます。


初日に行う初期処置と、抜歯をその場で決めない考え方


腫れや痛みが強い初診日には、まず症状を落ち着かせるための応急的な初期処置を優先します1。原因に応じて、歯ぐきを少し切開して膿を出す処置、歯周ポケットの洗浄、噛み合わせたときに響かないよう高さを調整する処置、根の中の清掃などを選び、必要に応じてお薬を処方いたします1。


歯を残すか抜くかの判断は、炎症が落ち着いた後に検査結果と患者様のご希望をふまえて慎重に行われます4。その場で抜歯を決めるのではなく、家族に受けさせたい治療かどうかという視点で選択肢をご説明し、ご納得いただいてから次の段階へ進むのが基本です。なお、歯科治療に対する恐怖心や緊張が強い方には、点滴でうとうととリラックスした状態をつくる静脈内鎮静法という選択肢が検討されることもあります5。


大阪市都島区で働く方が予約時と診察後に確かめたい費用・時間・通院回数


お仕事やお子様の送迎の合間に受診される場合は、予約の段階で「いつから歯ぐきが腫れて痛むか」と「医院を出たい時刻」をお伝えいただくと、所要時間の見通しを立てやすくなります。継続的な通院が必要になることも多いため、通勤や日々の移動動線のなかで立ち寄りやすい歯科医院を選んでおくと無理なく治療を続けられます。


初診のときの検査や初期処置は、公的医療保険が使えることが多いです。窓口で払う金額は、行う検査や処置の内容、歯科用CTを撮るかどうか、医療機関やお口の状態によって変わります。また、将来、自由診療(公的医療保険が使えない診療)を選ぶ場合の一般的なようすは次のとおりです。


  • 自由診療の精密な根管治療(歯の根の治療):費用や治療期間、通院回数は、歯の根の形や感染の広がりによって医療機関ごとに異なります。処置のあとに噛んだときの痛みや腫れが出ることがあり、根の中に細菌が残ったり再び入ったりすると、再治療や抜歯が必要になる場合もあります。
  • 自由診療のセラミック等の被せ物(補綴治療):費用や治療期間、通院回数は、使う素材や歯の状態によって異なります。被せ物のすき間から細菌が入ると根の先に炎症が起きることがあるため、治療のあとも定期的に状態を確かめることが大切です。

ここに書いた内容は一般的なものであり、当院の費用ではありません。実際の費用や治療内容は医療機関やお口の状態により異なりますので、当院の費用は診察のうえでご案内いたします。


原因が歯周病なのか、歯の根の感染なのかによって、その後の通院回数や期間は数回で済むものから数か月かかるものまで変わります。初診の処置が終わった後に、次回以降の治療計画や費用の目安、通院ペースについて遠慮なくご確認ください。


ポイント

はじめての受診では、原因を調べることと、痛みや腫れをおさえる処置が中心です。予約のときに症状と使える時間を伝え、診察のあとにこれからの通院の回数や費用のめやすを相談しましょう。


よくある質問


Q. 歯周病がかなり進行するとどのような症状が出ますか?


A. 歯を支える骨が大きく溶けるため、歯ぐきから繰り返し膿が出る、強い口臭がする、歯がグラグラして硬いものが噛めないといった症状が現れます。さらに進むと歯の位置がずれたり自然に抜け落ちたりすることもありますが、重度であっても残せる歯を見極めて治療や噛み合わせの回復を図る方法4がありますので、抜歯になると決めつけずに一度ご相談ください。


Q. 腫れていた歯ぐきから膿が出て痛みが引きました。予約はキャンセルしてもよいですか?


A. 膿が外に出て内圧が下がったことで痛みが和らいだ状態であり、歯の根や歯周ポケットの中の細菌感染が治ったわけではありません1。放置すると骨の破壊が進んだり、体調が落ちた際に再び大きく腫れたりするため、痛みが落ち着いているうちに受診して原因を取り除く処置を受けることをお勧めいたします1。


Q. 初診の日に被せ物を外したり歯を抜いたりすることはありますか?


A. 根の中をきれいにするために初診日に被せ物を外すことはありますが、腫れが強い日は歯を抜かず、炎症が落ち着いてから抜くことが多いです。初診日はまず検査で原因を調べ、膿を出したり消毒したりして強い痛みや腫れを和らげる初期処置を中心に行います1。腫れが強いときは麻酔が効きにくいことがあるため、状態によっては化膿止めや痛み止めで先に炎症をおさえてから抜歯などの処置を行う場合があります6。検査結果と今後の選択肢をご説明し、ご納得いただいてから本格的な治療へと進みます。


参考文献


1. Cope AL, Francis N, Wood F et al. Systemic antibiotics for symptomatic apical periodontitis and acute apical abscess in adults. The Cochrane database of systematic reviews. 2024. PMID: 38712714 / DOI: 10.1002/14651858.CD010136.pub4

2. Rolek A, Pławecki P. Comprehensive management of pericoronitis in lower third molars: extraction, operculectomy, and coronectomy approaches. Wiadomosci lekarskie (Warsaw, Poland : 1960). 2024. PMID: 39241154 / DOI: 10.36740/WLek202407129

3. お口の119 – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020. https://www.jda.or.jp/park/rescue/index.html

4. Avila G, Galindo-Moreno P, Soehren S et al. A novel decision-making process for tooth retention or extraction. Journal of periodontology. 2009. PMID: 19254132 / DOI: 10.1902/jop.2009.080454

5. 歯科麻酔科・ペインクリニック | 公立大学法人 九州歯科大学附属病院 https://www.kyu-dent.ac.jp/hospital/specialty/anesthesia/

6. 岡山大学 顎口腔再建外科学. https://www.cc.okayama-u.ac.jp/~saiken/desc07.html


澤井 健司郎

歯科医師


京橋オレンジ歯科クリニック

院長

澤井 健司郎

▶ 監修者プロフィール

経歴
2014年 大阪歯科大学卒業
2015年 大阪歯科大学附属病院にて臨床研修終了
2016年 大阪歯科大学大学院 歯学研究科入学
2020年 大阪歯科大学大学院 歯学研究科卒業
歯科保存学専攻学位取得
2020年 大阪歯科大学附属病院にて勤務
2021年 大阪府一般歯科勤務 大阪府地域医療に尽力
2023年 京橋オレンジ歯科クリニック 院長就任
資格・所属学会
日本歯科保存学会
日本口腔インプラント学会
日本歯周病学会
日本矯正歯科学会