変色・着色しにくく、自然な白さの歯に近づけられるセラミックの詰め物・被せ物(※)。
(※)従来型ジルコニアなど、セラミックの素材に
よっては歯の色調の再現性に多少劣る物もあります。
自然な白さの歯に近づけられることに加え、近年は硬度が高いジルコニアセラミックが普及。硬度の向上により、以前と比べてセラミックの詰め物・被せ物の欠け・割れが起きにくくなっています。
上記のようにメリットが多い、セラミックの詰め物・被せ物によるセラミック治療。
メリットが多い反面、セラミック治療には患者様に知っていただきたい注意点も。
今回は、セラミック治療で後悔しないために知っておきたい「セラミック治療における3つの注意点」をご説明します。
目次
■セラミック治療で知っておきたい3つの注意点
1.ジルコニアなど、セラミックの素材によっては噛み合う歯が傷つく場合がある
ジルコニアセラミックは硬度が1,000MPa前後あります(人の歯のエナメル質の硬度は60~80MPa程度)。ジルコニアは非常に丈夫な素材であり、詰め物・被せ物の欠け・割れを起こしにくい点が特徴です。
詰め物・被せ物の欠け・割れを起こしにくい反面、ジルコニアは硬度の高さにより、補綴物と噛み合う天然歯が傷つく場合があります。噛む力が強い方や歯ぎしり・食いしばりの癖があると、ジルコニアの詰め物・被せ物に噛み合う天然歯のエナメル質が削られたり天然歯がひび割れてしまうケースも。
≪対処方法≫
噛む力が強い、歯ぎしり・食いしばりの癖がある場合は、奥歯の詰め物・被せ物は柔軟性のあるセラミックがオススメです。
柔軟性があり、かつ、丈夫さ(硬度400MPa前後)も兼ね備えているセラミックとしては、ガラスセラミックのe-maxが挙げられます。
e-maxの詰め物・被せ物を用いることで、補綴物と噛み合う天然歯へのダメージを低減可能です。
2.セラミックの詰め物・被せ物が不自然な白さに見えることがある
[歯の白さの再現性に劣るセラミックの種類]
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従来型ジルコニア
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ハイブリッドセラミック(セラミックとプラスチック樹脂(レジン)のミックス)
上記のような、セラミックの素材によっては、セラミックの詰め物・被せ物が不自然な白さ(のっぺりとした白さ)に見えることがあります。
≪対処方法≫
現在は、審美性に優れ、歯の白さの再現性が高い様々な種類のセラミックが登場・普及しています。
[透明度が高く、審美性に優れたセラミックの種類]
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ポーセレン
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e-max
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高透光性ジルコニア
など、光を良く透す高透光性のセラミック
歯科の補綴素材として以前からポピュラーな、長石系セラミックのポーセレン。ポーセレンは透明度が高いです。ポーセレンで覆われたセラミッククラウンは審美性が求められる前歯の被せ物に適しています。
ポーセレンのほか、ニケイ酸リチウムガラス由来の高い透明度を持つe-maxも審美性に優れています。審美性が求められる前歯から、大きな負荷がかかる奥歯の詰め物・被せ物まで、e-maxは幅広い範囲の補綴物に適応可能です。
近年は、光を透しやすい高透光性ジルコニアセラミックも登場。高透光性ジルコニアは光を良く透すようになったことで、従来型ジルコニアの欠点である色調の再現性が改善されています。高透光性ジルコニアで作製した被せ物は審美性が高く、前歯にも適応可能です。
3.詰め物・被せ物が欠け・割れを起こすことがある
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方、噛む力が強い方は、セラミックの素材によっては詰め物・被せ物が欠け・割れを起こすことがあります。
氷や飴玉などの硬すぎる物を噛み続けたなど、常軌を逸した使用方法が原因でセラミックの詰め物・被せ物が欠けたり割れるケースも。
≪対処方法≫
ジルコニアセラミックは硬度が非常に高いです(1,000MPa前後)。ジルコニアは保険の銀歯(金銀パラジウム合金:650~850MPa前後)と同程度、または銀歯以上の丈夫さがあります。
ジルコニアであれば、負荷がかかりやすい奥歯の詰め物・被せ物にも適応可能です。通常の使用でジルコニアの詰め物・被せ物が欠けたり割れる可能性はほぼありません(※)。
(※)ジルコニア製の詰め物・被せ物が絶対に
欠け・割れを起こさない訳ではありません。
ジルコニアをはじめとして、大きな負荷がかかる奥歯の詰め物・被せ物にはしなやかさと丈夫さを兼ね備えたe-max(硬度400MPa前後)もオススメです。
【詰め物・被せ物でお悩みの方はお気軽にご相談ください】
京橋オレンジ歯科クリニックでは、入念にカウンセリング・検査・診察を行い、一人ひとりの方に適したセラミック治療をご提供いたします。
「銀歯の光る見た目がイヤ」
「銀歯の金属アレルギーで悩んでいる」
「自然な白さの詰め物・被せ物にしたい」
など、詰め物・被せ物でお悩みの方はお気軽にご相談ください。