「毎日、歯を磨いているのに、よくむし歯になる…」
「磨き方が間違っているのかな?」
皆様には、「歯を磨いているのに、よくむし歯になる」といったことはありませんでしょうか?
毎日、歯を磨いているのにむし歯になる方は、歯磨きの仕方が間違っているかもしれません。
今回は、「間違った歯磨き」「正しい歯磨きの仕方」をご紹介します。
目次
■間違った歯磨き
◎間違った歯磨きは磨き残しが出やすい+歯・歯周組織を傷つける原因になることも
歯磨きでよく見られるのが、自己流の「間違った歯磨き」です。
以下のような歯磨きの仕方は、実はあまり適切ではありません。
①上下左右、あっちこっちに飛んで歯を磨く(同じ面の歯を続けて磨かない)
歯垢・食べかすの磨き残しや磨き忘れの箇所が出やすくなります。
②強い力で、ゴシゴシと歯を磨くor「かため」の歯ブラシを使ってゴシゴシと歯を磨く
歯の表面のエナメル質が削られたり、歯ぐきが下がる原因になります。
強い力の歯磨きが原因で歯・歯周組織が傷つき、知覚過敏がひき起こされるケースも。
③歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)の汚れをかき出していない
歯周ポケット内の歯垢・食べかすの磨き残しが出やすくなります。
④毛先が開いた歯ブラシで磨いている
うまく歯をみがくことができず、歯垢・食べかすの磨き残しが出やすくなります。
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以上が、よく見られる主な「間違った歯磨き」になります。ご自身の歯磨きに上記と当てはまるものはありましたでしょうか?
次の項では、「正しい歯磨きの仕方」をご紹介します。
■正しい歯磨きの仕方
◎「同じ面の歯を続けて磨く」「軽い力」が大切
「どんなやり方で歯を磨くのが、正しいの?」
歯磨きは、「絶対にこの方法で磨くべき」などの特定の磨き方はありません。
特定の磨き方はないのですが、以下のようなポイントに気をつけながら磨くことで、歯についた歯垢・食べかすを効率的に落としやすくなります。適切な方法での歯磨きにより、歯・歯周組織を傷つけにくくなるメリットも。
①上下左右、同じ面の歯を続けて磨く(同じ面の歯をぐるりと磨く)
磨き残し・磨き忘れが出にくくなります。
②軽い力で歯を磨く&「ふつう」or「やわらかめ」毛の歯ブラシを使う
ペンを持つように、軽い力で歯ブラシを持って細かく歯を磨きましょう。
③歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に歯ブラシの毛先を入れながら歯を磨く
歯周ポケット内の歯垢・食べかすをかき出しやすくなります。
歯周ポケットを磨くときは、歯と歯ぐきの境目に対して歯ブラシの毛先が斜めに(45度の角度で)当たるようにしましょう。歯周ポケットに歯ブラシの毛先を入り込ませやすくなります。
歯周ポケットを磨くときは、通常の歯ブラシとは別に、「歯周病用」の極細の毛先の歯ブラシの使用がオススメです(2本の歯ブラシを使い分けて歯を磨く)。
④1ヶ月ごとに歯ブラシを交換する
毛先が開いている・開いていないに関わらず、1ヶ月ごとに歯ブラシを交換することが理想です。
1ヶ月以上使っていると歯ブラシの毛先が開いたり、毛の“コシ”が失われ、清掃力が落ちやすいです。
なお、「1ヶ月ごとの歯ブラシの交換がもったいない」と感じる方は、古い歯ブラシを掃除用などのアイテムにすることで有効活用できますよ。
◎歯ブラシの動かし方のポイント
①5~10mm程度の幅で「小刻み」に歯ブラシを動かす
小刻みに歯ブラシを動かすことで、歯と歯のあいだについた歯垢・食べかすを効率的に落としやすくなります。
②1~2本の歯に対し、歯ブラシの毛先を10~20往復させて歯を磨く
往復させて歯を磨くことで、磨き残しを減らしやすくなります。
③歯の噛み合わせ面は歯ブラシの“つま先”で磨く
歯ブラシの“つま先”とは、歯ブラシの毛先の先端部分です。
つま先で磨くことで、歯の噛み合わせ面の溝の中に歯ブラシの毛先が入り、噛み合わせ面の磨き残しを減らしやすくなります。
④前歯の裏側は歯ブラシの“かかと”で磨く
歯ブラシの“かかと”とは、歯ブラシの毛先の持ち手に近い部分です。
かかとで磨くことで、前歯の裏側に歯ブラシの毛先がしっかりと当たり、前歯の裏側の磨き残しを減らしやすくなります。
⑤奥歯の内側(舌側)は歯ブラシの毛先を立てて斜めに磨く
歯ブラシの毛先を立てて斜めに磨くことで、奥歯の舌側面の歯のあいだの磨き残しを減らしやすくなります。
⑥奥歯の外側(頬側)を忘れずにしっかり磨く
奥歯の外側(頬側)は歯ブラシの先端が入りにくく、磨き残しが出やすいです。忘れずに、奥歯の外側(頬側)もしっかり磨きましょう。
【毎日のセルフケア&歯科医院の定期検診でむし歯・歯周病の進行を抑えましょう】
歯・歯周組織の健康を守るためには、正しい方法での毎日の歯磨き+歯間清掃が欠かせません。
毎日のセルフケアに加え、歯科医院で受ける定期検診も重要です。
毎日のセルフケア&歯科医院の定期検診でむし歯・歯周病の進行を抑えましょう。