お子さまの矯正をご検討されているとき、何歳から治療を始めるべきかお悩みになる方も多いのではないでしょうか。
子どもの矯正は絶対に何歳までに始めなければならない、ということはありません。ただし、できるだけ早い時期に小児矯正を開始することで顎の成長を利用した「咬合誘導(こうごうゆうどう)」を行えるメリットがあります。
目次
■小児矯正の内容
◎Ⅰ期とⅡ期に分けて治療を行います
小児矯正は以下の2つの時期に分けて治療を行います。
・Ⅰ期治療 5~12歳頃まで(乳歯列期、混合歯列期)
・Ⅱ期治療 12歳頃~成人まで(永久歯)
■Ⅰ期治療(5~12歳頃まで)
◎お子さまの顎の骨格の正しい成長をうながす矯正を行います
5~12歳頃までに行う小児矯正のⅠ期治療では、お子さまの顎の骨格の正しい成長をうながす矯正を行います。これを「咬合誘導」と呼びます。
お子さまの歯並びや顎の状態に合わせ、咬合誘導では以下のような治療を進めていきます。
・床矯正(しょうきょうせい)
取り外し式の拡大装置を使い、お子さまの顎や歯列を適切な位置に広げていきます
床矯正では顎の骨格を適切に広げ、永久歯がまっすぐ生えてくるスペースを確保します。永久歯がまっすぐ生えてくることで将来の綺麗な歯並びにつながるほか、顎の骨格を広げることで顎の位置を含めたお顔全体のバランスが整う効果を期待できます。
・MFT(口腔筋機能療法)
マウスピースをはじめとする器具を使い、舌やのどなど、お口周りの筋肉トレーニングを行います。MFTにより、お子さまに正しいお口の使い方(正しく飲む・正しく噛む・口呼吸する)が身につく効果を期待できます。
・ムーシールド
就寝中のマウスピース装着により舌の位置を正常化してお口周りの筋肉バランスを整え、受け口の改善につなげます。
ムーシールドは3~5歳頃の乳歯列期のお子さまが対象です。
■Ⅱ期治療(12歳頃~成人まで)
◎矯正装置を使って歯並びを整えます
小児矯正のⅡ期治療は成人矯正と同様にワイヤーやマウスピースを使って歯並びを整えます。
・ワイヤー矯正
歯に接着したブラケットに金属製のワイヤーを通して歯を締め、歯並びを整えます。歯を動かす力が強く、軽度~重度の歯並びの乱れに幅広く対応できます。固定式のため、矯正が終わるまでは装置を外せません。
・マウスピース矯正(インビザライン)
透明で薄く、目立ちにくいマウスピースを装着して歯並びを整えます。ワイヤー矯正と比べて歯を動かす力がマイルドなため、痛みが少ないのが特徴です(※)。矯正中はマウスピースを外していつもどおりの食事と歯みがきを行えます。
(※)矯正中に感じる痛みは個人差があります。
■小児矯正は何歳頃から始めるのが良い?
◎当院では5歳頃からの小児矯正をおすすめしています
小児矯正は何歳までに始めるべき、というはっきりした決まりはありません。ただし、お子さまの歯や顎の骨がやわらかく未成熟な9歳頃までの時期に治療を始めることで顎の成長を利用した小児矯正「咬合誘導」を行えます。
咬合誘導はお子さまに乳歯が生え揃う3歳頃から始められます。しかし、あまり早い年齢で矯正を始めてもお子さまが嫌がったり飽きてしまい、矯正を諦めてしまうケースが多いです。
矯正は、長い年月をかけたから成功する、という治療ではありません。重要なのは、お子さまご自身が「歯並びを整えることの大切さ」を(何となくでも良いので)認識できているかどうかです。
お子さまご自身が歯並びに対する意識を持っていれば矯正を頑張るモチベーションにつながり、最後まで治療を続けやすくなります。ただし、3歳頃のお子さまが歯並びに対する意識を持つのはなかなか難しいため、当院では早くても5歳頃からの小児矯正をおすすめしています。
【お子さまの歯並びや悪い癖でお悩みの方はお気軽にご相談ください】
歯並びの乱れのほとんどは子どもの時期の悪い癖が原因でひきおこされます。お子さまに以下のような悪い癖がある場合は要注意です。
・口呼吸でいつもポカンとお口を開けている
・舌癖(ぜつへき)(舌で前歯の裏側を押す、上下の前歯のあいだにチロチロ舌を出す、など)
・指しゃぶり
・頬杖
・変な飲み方(お口に溜めて飲み込む、しゃくるように飲む、頬の力で押し込むように飲む、など)
・変な噛み方(片側の歯ばかりで噛む、前歯だけでかじるように噛む、など)
京橋オレンジ歯科クリニックでは小児矯正の無料相談を行っています。カウンセリングはお電話・WEBからご予約可能です。
お子さまの歯並びの乱れや悪い癖でお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。