冷たい・熱い物や風が触れたときに一時的に歯がしみたり、噛んだときに一時的に歯が痛むことがある、「知覚過敏」。
知覚過敏の原因・症状については、以前、当院のブログにて、お話をさせていただきました。
今回は、「歯科医院で行う知覚過敏の主な処置・治療」、および、「ご自身で行える知覚過敏のケア」をご紹介します。
目次
■歯科医院で行う知覚過敏の主な処置・治療
知覚過敏に対して、歯科医院では主に以下のような処置・治療を行います。
①コーティング剤を塗る・レジンを詰める・被せ物をする(象牙質をカバーする処置)
知覚過敏は、歯の内部にある「象牙質」が露出することで症状が出ます。そこで露出してしまった象牙質をカバーするために、コーティング剤を歯に塗ります。比較的容易な処置ですが、数ヶ月程度でコーティング剤がはがれてくるため、追加のコーティングが必要になることも。
コーティング剤の中には、歯の再石灰化をうながす作用を持つフッ素が含まれたレジンもあります。
歯の表面を覆うエナメル質のひび割れによる知覚過敏に対しては、レジンを詰めたり、状態により被せ物をして、象牙質をカバーします。
②マウスピースを装着する(歯ぎしり・食いしばりが原因の知覚過敏の場合)
歯ぎしり・食いしばりが原因の知覚過敏に対しては、歯科医院にて作製したマウスピース(ナイトガード)を装着していただく方法があります。
就寝中にマウスピースを装着することで、歯・歯周組織へのダメージの進行を抑えます。
③歯周病治療(歯ぐきの移植手術を含む)
歯周病によって歯ぐきが下がり、歯の根面の象牙質が露出して知覚過敏が起きている場合は、歯周病治療が第一の選択肢になります。
歯ぐきが大きく下がっているケースでは、歯ぐきの移植手術が必要になることも。
④痛み止めの内服
知覚過敏による歯のしみ・歯の痛みが強く、処置を行っても症状が緩和されない場合は、一時的な対処方法として、痛み止めの内服薬を処方することがあります。
⑤歯の神経を抜く
知覚過敏による歯のしみ・歯の痛みが強く、処置を行っても症状が緩和されない場合は、患者様のご同意を得た上で歯の神経を抜き、被せ物による補綴治療を実施することがあります。
■知覚過敏は自然に治る?
◎ごく一部の原因を除き、知覚過敏が自然に治ることはほぼありません
知覚過敏は多くの方がお悩みの症状であり、一般的には、「知覚過敏に対して、わざわざ処置・治療は必要ないのでは?」と考えられる傾向も見られます。
処置・治療が必要ない、と考えられがちですが、ごく一部の原因を除き、知覚過敏が自然に治ることはほぼありません。
知覚過敏により、歯のしみ・歯の痛みを常に感じる場合は、歯科医院での処置・治療、または、ご自身で行うケア(次の項でご説明します)が必要になるケースが多いです。
なお、ごく一部の原因とは、歯科医院でのホワイトニングの際のホワイトニング剤の刺激によってひき起こされる、一時的な知覚過敏です。ホワイトニング剤が原因の知覚過敏は、ホワイトニングを止める、または、刺激が少ないホワイトニング剤を用いることで、知覚過敏の症状が緩和・解消される可能性があります。
■ご自身で行える知覚過敏のケア方法
◎刺激を抑える成分+象牙質の穴をふさぐ成分が含まれた歯磨き粉がオススメです
知覚過敏に対しては、ご自身で、知覚過敏用の歯磨き粉で歯を磨くケア方法もあります。
[オススメしたい、知覚過敏用の歯磨き粉の成分]
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「硝酸カリウム」 :刺激を抑える成分
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「乳酸アルミニウム」 :象牙質の穴(象牙細管)をふさぐ成分
歯磨き粉は、上記の2つの成分が含まれた物がオススメです。
知覚過敏用の歯磨き粉を使うときは、口をゆすぐのは少量の水やお湯で1回だけにしましょう。口をゆすぎ過ぎないことで、あえて成分を行き渡らせ、より保護効果を高めやすくなります。
【知覚過敏でお悩みの方は、当院までご相談ください】
京橋オレンジ歯科クリニックは総合歯科です。
知覚過敏の方を対象にしたコーティング剤による処置をはじめとして、被せ物による補綴治療、歯周病治療など、幅広い歯科治療に対応しています。
「冷たい・熱い物や風がふれると、一時的に歯がしみる」
「噛んだとき、一時的に歯が痛む」
など、知覚過敏でお悩みの方は、当院までご相談ください。
診察では、歯科医師が歯・歯周組織の状態をチェックし、それぞれの方に適した処置・治療をご提案させていただきます。