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矯正中の歯磨きでむし歯予防!3つのポイントと歯科医院でのケアを解説

矯正中の歯磨きでむし歯予防!3つのポイントと歯科医院でのケアを解説

矯正中のむし歯不安を解消するために知っておきたいこと


ワイヤー矯正を始めたばかりの頃は、装置の周りに食べかすが残る感覚や、磨き残しへの不安を抱えがちです。忙しい毎日でも取り入れやすい歯磨きの工夫と、歯科医院でのケアを組み合わせることで、むし歯リスクの軽減が期待できます。本記事では、実践しやすい3つのポイントと専門的なサポート内容をわかりやすく解説します。


この記事の要点まとめ


  • 矯正装置による磨き残しや唾液の自浄作用低下が、むし歯リスクを高める主な原因となる
  • 45度ブラッシング・補助用具の併用・フッ素製品の活用が、日常ケアの3つの柱となる
  • 自宅ケアと歯科医院での定期クリーニングを組み合わせることで、むし歯リスクの軽減が期待できる

目次



なぜ矯正治療中は「むし歯」のリスクが高まるのか?原因を徹底解説

なぜ矯正治療中は「むし歯」のリスクが高まるのか?原因を徹底解説

矯正治療は歯並びを整える大切な過程ですが、その一方で口腔内の環境が変化し、むし歯や歯周病のリスクが高まりやすい時期でもあります2。原因を知っておくことで、日々のケアの質が大きく変わってきます。


複雑な矯正装置(ブラケット・ワイヤー)による磨き残しの増加


ブラケットやワイヤーが歯面に固定されると、装置と歯の境界、ワイヤーの下、ブラケットの四隅など、通常の歯ブラシの毛先が届きにくい部位が一気に増えます。こうした場所に食べかすやプラーク(歯垢)が残ると、細菌が糖分を分解して酸を作り、歯の表面のエナメル質が溶け出す「脱灰」が進みやすくなります1


特に前歯の表側は目立ちやすい部位でもあり、装置周辺に白濁したような変化が現れることもあります。磨き残しを放置しないことが、矯正中のむし歯予防の出発点となります。


唾液の自浄作用の低下と口腔内の酸性化


唾液には、食後に酸性へ傾いた口腔内を中和し、歯の再石灰化を促す働きがあります1。ところが矯正装置があると唾液が歯面全体に行き渡りにくくなり、この自浄作用が十分に発揮されにくい状態になります。


さらに、装置の凹凸に食べかすが停滞すると、細菌が糖を発酵させて酸を出し続ける時間が長くなり、口腔内が酸性に傾きやすくなります。間食が多い方や、甘い飲み物をこまめに口にする習慣がある方は、脱灰と再石灰化のバランスが崩れやすいため注意が必要です4


矯正中のむし歯を徹底予防する「3つの歯磨きポイント」


矯正装置があっても、磨き方の工夫と道具の使い分け次第で清掃精度は大きく向上します。ここでは、忙しい毎日でも取り入れやすい3つのポイントを紹介します4


ポイント1:ブラケットと歯肉の境界に届く「45度」のブラッシング


歯ブラシは、ブラケットの上側・下側それぞれに毛先を斜め45度で当て、小刻みに動かすのが基本です。ワイヤーに毛先が引っかかると強く動かしがちですが、力を入れすぎるとブラシが広がり、かえって清掃効率が落ちてしまいます。


鏡を見ながら1本ずつ位置を確認して磨くと、磨き残しの多い部位が把握しやすくなります。所要時間は1回あたり5〜10分を目安に、朝・昼・夜の食後3回を習慣にしましょう。


ポイント2:タフトブラシと歯間ブラシなどの補助用具の併用


通常の歯ブラシだけでは、ブラケット周囲やワイヤーの下、歯と歯の間まで清掃しきれません。毛先が円錐状に集約されたタフトブラシは、装置の四隅にピンポイントで届きます。歯と歯の隙間には歯間ブラシ、装置の下を通す矯正用フロス(スーパーフロス)を使い分けると、清掃範囲を大きく広げられます4


ポイント3:高濃度フッ素配合歯磨き剤・洗口液の正しい選び方


15歳以上の成人には、フッ化物濃度1450ppmの歯磨き剤が推奨されています1。歯質の強化と再石灰化の促進に役立つため、矯正中は積極的に取り入れたいところです。うがいは少量の水で1回だけにするとフッ素が口腔内に残りやすくなります。就寝前のフッ素洗口液の併用も有効な選択肢のひとつです。


【状況別の対策】歯が痛むときや外出先でのスマートなケア方法


矯正中は装置の調整直後や外出先など、通常通りに磨けない場面もあります。状況に応じた対処法を知っておくと安心につながります。


装置の調整直後など歯が痛くて強く磨けないときの対処法


ワイヤー調整後の数日間は歯が浮くような痛みが出ることがあります。無理に強く磨くと歯肉を傷めるため、毛先がやわらかいタイプの歯ブラシに切り替え、優しく小刻みに動かしましょう。痛みが強い部位はフッ素洗口液で汚れを浮かせるだけでも一定の役割が期待できます。


オフィスや外出先で時間が十分にないときの応急ケア


昼休みが短い日は、食後すぐに水でしっかり口をすすぐだけでも、口腔内の酸性度を下げる助けとなります。携帯用マウスウォッシュやミニサイズの歯ブラシ、キシリトールガムを常備しておくと、外出先でも清潔な状態を保ちやすくなります。粘着性の高い菓子類は装置に絡みやすいため、間食内容の見直しも予防の一環です。


お子様の小児矯正中に親御様が行う仕上げ磨きのコツ


お子様の小児矯正では、装置周辺の清掃精度を高めるために親御様の仕上げ磨きが欠かせません3。お子様を仰向けに寝かせて口の中を明るく照らし、ブラケット周囲は歯ブラシ、装置の隙間はタフトブラシと使い分けます。力加減は「歯肉に触れても痛くない程度」を基準に、短時間でも毎日続けることが大切です。


自宅ケアの限界を補う!歯科医院でのプロフェッショナルケアとむし歯治療

自宅ケアの限界を補う!歯科医院でのプロフェッショナルケアとむし歯治療

どれだけ丁寧にセルフケアを行っても、矯正装置周辺のプラークを完全に落としきるのは容易ではありません。定期的な歯科医院でのケアを組み合わせることで、むし歯予防の質を高めていくことが期待できます4


歯科医院で受ける定期検診と高圧クリーニングの効果


歯科衛生士によるPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)では、専用機器を用いて装置周囲やバイオフィルムを除去します。加えて高濃度フッ素塗布を行うことで、脱灰しかけたエナメル質の再石灰化を後押しします1。通院頻度は1〜3ヶ月に1回が目安です。


もしも矯正中にむし歯が見つかった場合の具体的な治療プロセス


初期のむし歯であれば、装置を付けたままフッ素塗布や小範囲の処置で対応できるケースもあります。ワイヤーが処置の妨げになる場合は、一時的にワイヤーを外して治療を行い、その後再装着するという流れです。矯正計画への影響を最小限に抑えるためにも、早期発見が何よりの近道となります。


京橋オレンジ歯科クリニックでの安心の矯正中サポートと充実の設備


当院では、家族に受けさせたい治療を提供するという理念のもと、歯科用CT、マイクロスコープ、口腔内スキャナー(iTero)などの精密機器を活用し、矯正中の口腔管理にも丁寧に対応しています。高性能滅菌器や口腔外バキュームによる衛生管理を心がけ、歯科衛生士担当制で継続的なサポートを行っています。京橋・都島区周辺で矯正中のケアを相談したい方は、お気軽にご来院ください。


よくある質問


Q1. 歯列矯正中のむし歯予防はどうすればいいですか?

A. 毎食後の歯磨きを基本に、タフトブラシや歯間ブラシなどの補助用具を併用し、フッ素配合歯磨き剤を使うことがポイントです。加えて、歯科医院での定期検診とプロフェッショナルクリーニングを継続することが重要となります。


Q2. 矯正中にむし歯にならない方法はありますか?

A. リスクを完全にゼロにする方法はありませんが、装置周辺の磨き方を工夫し、フッ素の活用、間食の見直し、定期的なプロケアを組み合わせることで、リスクの軽減が期待できます。


Q3. 歯磨きだけでむし歯予防に十分ですか?

A. 歯磨きは基本ですが、矯正中は装置により磨き残しが生じやすく、自宅ケアだけでは限界があります。フッ素製品や歯科医院での定期的なクリーニングを併用することをおすすめします。


Q4. 矯正中の歯磨きはどのくらい時間をかければいいですか?

A. 目安は1回5〜10分程度です。ブラケット周辺を1本ずつ確認しながら、毛先の角度を変えて磨くことが大切です。忙しい方は夜に時間をかけて丁寧に磨くとよいでしょう。


Q5. 矯正中にむし歯ができた場合、矯正治療は中断しますか?

A. むし歯の大きさや部位によりますが、多くは装置を一時的に外すか付けたまま処置を行い、矯正計画への影響を最小限に抑えます。早期発見のため、定期検診を欠かさないことが重要です。


参考文献


1. 厚生労働省 健康づくりサポートネット(口腔・歯の健康). https://kennet.mhlw.go.jp/information/teeth

2. 厚生労働省 健康づくりサポートネット(疾病・健康に関する情報). https://kennet.mhlw.go.jp/information/

3. 日本小児歯科学会. https://www.jspd.gr.jp/

4. 公益社団法人 日本歯科医師会. https://www.jda.or.jp/


澤井 健司郎

歯科医師


京橋オレンジ歯科クリニック

院長

澤井 健司郎

▶ 監修者プロフィール

経歴
2014年 大阪歯科大学卒業
2015年 大阪歯科大学附属病院にて臨床研修終了
2016年 大阪歯科大学大学院 歯学研究科入学
2020年 大阪歯科大学大学院 歯学研究科卒業
歯科保存学専攻学位取得
2020年 大阪歯科大学附属病院にて勤務
2021年 大阪府一般歯科勤務 大阪府地域医療に尽力
2023年 京橋オレンジ歯科クリニック 院長就任
資格・所属学会
日本歯科保存学会
日本口腔インプラント学会
日本歯周病学会
日本矯正歯科学会