
「インプラントを入れたいけど、自分の歯のようにしっかり噛めるの?」
歯を失い、または、ブリッジ・入れ歯が合わず、インプラントを入れることをご検討中の方も多いかと思います。
顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め入れる構造に基づき、高い安定性を持つインプラント。
高い安定性を持ちますが、インプラントと天然歯はどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、「インプラントと天然歯の違い」のお話です。
目次
■インプラントと天然歯の違い インプラントは自分の歯のように、しっかり噛める?
1.天然歯に近い感覚で、インプラントは食べ物をしっかり噛めます
インプラントは顎の骨に直接、人工歯根(インプラント体)を埋め入れる治療法です。顎の骨に埋め入れた人工歯根に基づき、天然歯に近い感覚で、インプラントは食べ物をしっかり噛めます。
ご参考として、天然歯の噛む力を100とした場合、インプラントは80~90%程度、噛む力を回復可能です(※)。
(※)平均的な数値です。患者様や症例により、
インプラントの噛む力の回復力が異なる場合があります。
2.インプラントには歯根膜がありません
インプラントと天然歯のいちばんの違いは、天然歯に存在する「歯根膜(しこんまく)」がインプラントにはない点です。
{歯根膜って、何?}
歯根膜とは、天然歯の歯根をぐるりと取り囲む靭帯組織です。
靭帯組織である歯根膜により、天然歯の歯根が顎の骨につなぎ留められています。歯(歯根)を顎の骨につなぎ留める役割をはじめとして、歯根膜は、以下のような重要な機能を果たしているのです。
歯根膜の機能
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歯(歯根)を顎の骨につなぎ留める
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噛んだときの衝撃を受け止める(クッション機能)
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噛んだときの刺激を脳に伝達する(センサー機能)
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歯根膜内の血管を通じて、歯根の表面に酸素や血液を供給する(歯への栄養供給)
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歯への栄養供給によって歯の免疫機能を高め、むし歯菌・歯周病菌などの細菌に対抗する(歯の免疫向上機能)
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歯根膜が存在しないインプラント。歯根膜がないインプラントには、天然歯に備わる上記のような機能がありません。
歯根膜がないため、天然歯と比べた場合、インプラントには以下のようなデメリットも。
[天然歯と比べた場合のインプラントのデメリット]
①食べ物を噛んだとき、顎の骨にダイレクトに刺激が伝わりやすい
歯根膜がないため、インプラントは食べ物を噛んだとき、顎の骨にダイレクトに刺激が伝わりやすいです。
患者様によっては、不適切な強い力で(ガキン!と)硬い物・硬すぎる物(氷、飴玉、梅干しの種など)を噛んでしまうケースも時折、見受けられます(歯根膜がないことによる、噛む力加減のミス)。
インプラントで硬い物・硬すぎる物を強く噛むといった使い方による食生活を長期間続けていると、インプラント体と顎の骨の結合がさまたげられる可能性も。骨結合がさまげられた場合、インプラントがグラグラになるおそれがあります。
②天然歯と比べると、インプラントの周囲の歯周組織が歯周病(インプラント周囲炎)にかかりやすい
以下のような理由により、天然歯と比べると、インプラントは歯周病(インプラント周囲炎)にかかりやすいです。
インプラントと歯ぐきとの結合力が弱い
歯根膜がある天然歯と比べると、インプラントは歯ぐきとの結合力が弱い点がデメリット(インプラントと歯ぐきとの結合システム=ヘミデスモゾーム結合)
(天然歯は歯根膜という靭帯組織によって、より強固に、顎の骨に歯(歯根)をつなぎ留めています)。
歯ぐきとの結合力が弱いため、天然歯と比べた場合、インプラントはケア不足などの因子があると、インプラントと歯ぐきのあいだの歯周ポケットが開きやすいのです。
歯周ポケットが開くと、歯周ポケット内に歯周病菌をはじめとする細菌が侵入しやすくなります(=歯周病が進行しやすくなる)。
なお、天然歯と比べると歯ぐきとの結合力は弱いですが、ヘミデスモゾーム結合はインプラント周囲炎を防ぐために欠かせない結合現象です。ヘミデスモゾーム結合があるからこそ、インプラントは歯周病の一種であるインプラント周囲炎を防げています。
強く噛むことによる、インプラント周囲の歯ぐき・顎の骨へのダメージ
①でお伝えしたとおり、インプラントには歯根膜(センサー機能)がないため、気をつけていないと、硬い物・硬すぎる物を強く噛んでしまう可能性があります。
インプラントで硬い物・硬すぎる物を強く噛んでしまった場合、インプラントを取り囲む歯ぐきや、インプラント体を埋め入れている顎の骨がダメージを受けるおそれも。
強く噛んだことが原因の、インプラント周囲の歯ぐき・顎の骨へのダメージにより、インプラント周囲炎が進行するケースがあります(非プラーク性歯周疾患の進行)。
3.インプラントは人工物のため、むし歯にならない
インプラントは人工物のため、むし歯にはなりません。
4.人工歯の素材によっては、多少、不自然な歯の白さになることがある
現在、インプラントの人工歯の素材はセラミックが一般的に用いられています。
[インプラントの人工歯の素材として用いられている主なセラミック]
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ジルコニア:強度が高く、人工歯の割れ・欠けを起こしにくい
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ポーセレン:透明感があり、審美性が高い
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e-max:ニケイ酸リチウムガラス由来のしなやかさ(丈夫さ)&高い透明感による審美性の高さを兼ね備える
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ハイブリッドセラミック:レジン(プラスチック樹脂)とセラミックをミックスした素材
上記の中で、従来型フルジルコニアとハイブリッドセラミックは多少、歯の白さの再現性がやや劣ります(のっぺりとした、不自然な歯の白さになることがある)。
なお、見た目を考慮し、通常、目立ちやすい前歯のインプラントには、従来型フルジルコニア、ハイブリッドセラミックはあまり用いられません。
【インプラントと天然歯の違いを理解し、ご納得した上でインプラント治療を受けることが大切です】
今回は、「インプラントと天然歯の違い」のお話をさせていただきました。
「インプラントと天然歯は(ほぼ)同じです!」… と言いたいところなのですが、上記でお伝えしたように、インプラントと天然歯には違いが存在します。天然歯に勝る人工歯はありません。
違いは存在しますが、顎の骨に埋め入れた人工歯根により、インプラントは天然歯に近い感覚で食べ物をしっかり噛める点が特徴です。
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ブリッジ・入れ歯の使い心地の悪さで悩んでいる
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しっかり噛んで食事を楽しみたい
など、お口周りのお悩みごと・ご希望がある方は、当院までご相談ください。インプラントの相談費は無料です。
インプラントに関してプロフェッショナルな歯科医師が、丁寧なカウンセリングを行います。カウンセリングはWEB、または、お電話にてご予約可能です。


