インプラント治療では、外科的な手術に伴い、手術後は患部が敏感な状態になります。
患部が敏感な状態のため、インプラント手術後は歯磨きの仕方に注意が必要です。
今回は、インプラント手術後(手術直後~1ヶ月間程度)の歯磨きにおける注意点をご説明します。
目次
■インプラント手術後は、いつから歯磨きができるの?回数・方法
①インプラント手術を受けた当日は、歯磨きを控えてください
インプラント手術を受けた当日は、歯磨きを控えてください。手術を受けた当日に歯を磨くと、ブラッシングの刺激によって患部の腫れが増したり骨結合がさまたげられるおそれがあります。
{インプラント手術を受けた当日~10日間程度は、うがいはやさしい力で1日2回程度に留めましょう}
インプラント手術を受けた当日~10日間程度の抜糸までのあいだは、うがいはやさしい力で1日2回程度に留めましょう。
上記の期間にぶくぶくうがい・がらがらうがいなどの強い水流を伴ううがいを行ってしまうと、患部の腫れが増したり骨結合がさまたげられるおそれがあります。
やさしい力でのうがいの仕方
そっと水を含み、患部に水流がふれないように口の中をやさしくゆすぎ、そっと水を吐き出してください。
{歯を磨かなかったら、むし歯・歯周病が進行しそうで不安なんだけど…}
インプラント手術を受けた当日、半日程度、歯を磨かなくてもむし歯・歯周病が進行するおそれはほぼありません。
②インプラント手術の翌日~10日間程度は、注意しながら、1日2回程度で歯磨きを行ってください
インプラント手術の翌日からは、歯磨きを行えます。歯磨きを行えますが、患部への刺激を最小限に抑えるため、インプラント手術の翌日~抜糸までの10日間程度は、1日2回程度(就寝前の歯磨きを含む2回)の歯磨きに留めてください。
インプラント手術の翌日~10日間程度の時期に行う歯磨きの仕方
患部に歯ブラシが当たらないよう、注意しながら歯を磨きましょう。
患部周辺の歯を磨くときは、毛束がペンのように細くなっているワンタフトブラシの使用がおすすめです。ワンタフトブラシを使うことで、患部に歯ブラシが当たってしまうトラブルを防ぎやすくなります。
③インプラント手術から10日間程度が経ったら、徐々に普通の歯磨き・うがいを行えるようになっていきます
インプラント手術から10日間程度が経ち、抜糸が済みましたら、徐々に普通の歯磨き・うがいを行えるようになっていきます。
抜糸後は、毎食後+就寝前に歯を磨き、口腔内の清潔を保ちましょう。なお、抜糸後のうがいは極端に強い水流でなければ、ぶくぶくうがい・がらがらうがいもOKです。
徐々に普通の歯磨き・うがいを行えるようになりますが、油断は禁物。抜糸後、1ヶ月間程度はひき続き、患部に刺激を与えないように気をつけて歯磨き・うがいを行ってください。
■フロスによる歯間清掃も忘れずに行いましょう
◎患部を刺激しないように注意し、インプラント手術の翌日から歯間清掃を行ってください
インプラント手術後の期間を含め、口腔内の清潔を保つには、歯磨きに加えて歯間清掃も重要です。
インプラント手術後は患部を刺激しないように注意した上で、インプラント手術の翌日からフロスによる歯間清掃を行ってください。歯のすき間に無理なく挿し入れられるのであれば、歯間ブラシを使ってもOKです。
【インプラント手術直後~1ヶ月間程度は、患部へ刺激を与えないことが重要です】
インプラント手術を成功に導き、安定性が高い人工歯を得るために、手術後~1ヶ月間程度のあいだは、今回ご紹介した歯磨き・うがいの注意点を守りましょう。
{本歯の人工歯(上部構造)が入るまでは歯磨き・食事などの場面で注意が必要になります}
インプラント手術から1ヶ月間が過ぎた後も、油断は禁物。
患部へ刺激を与えないようにするため、本歯の人工歯が入るまで(数ヶ月~長い場合で1年以上)は歯磨き・食事などの場面においてひき続き、注意が必要になります。