インプラント治療では歯ぐきの切開や顎の骨へのインプラント体など、外科的な手術を行います。
外科的な手術を行うため、インプラントの手術後は患部に刺激を与えないように過ごすことが重要です。術後に患部を刺激してしまった場合、歯ぐきの創口の治癒が遅れたり、顎の骨とインプラント体の結合がさまたげられるおそれも。
今回は、「インプラント手術後に気をつけていただきたい点(注意点)」について、ご説明します。
目次
■インプラント手術後の注意点
インプラント治療を成功に導くために、インプラントの手術後は以下のような点に注意しましょう。
1.処方された抗生剤を飲み切る
用法・用量を守り、処方された抗生剤(抗生物質)を飲み切りましょう。
抗生剤を飲み切らなかった場合、患部が化膿して術後の腫れや痛みが増す可能性があります。
2.手術直後~2、3週間程度は、患部を刺激しないようにやさしくうがい・歯磨きを行う
インプラント手術直後~2、3週間程度のあいだは、患部を刺激しないようにやさしくうがい・歯磨きを行いましょう。
ぶくぶくうがい・がらがらうがいなどの強い力でのうがいは良くありません。手術を受けた当日~2、3週間程度の間は、お口の中をゆすぐときは静かに水を含み、患部に水がふれないようにしてやさしくゆすぎ、そっと水を吐き出してください。
歯磨きも軽い力でやさしくブラッシングを行い、患部に歯ブラシがふれないように気をつけましょう。
3.手術直後~1ヶ月程度は、飲食において硬い物や弾力のある物は避ける
インプラント手術直後~1ヶ月程度のあいだは、患部がもっとも敏感な時期です。
インプラント手術直後~1ヶ月程度の時期に患部付近の歯で硬い物や弾力のある物(お肉など)を噛んでしまうと、顎の骨とインプラント体の結合がさまたげられるおそれがあります。
インプラント手術直後~1ヶ月程度のあいだは、おかゆ、やわらかい麺類、プリン・ゼリー、離乳食など、やわらかい物を中心に、あまり噛まずに済む食材を食べることをおすすめします。
なお、インプラント手術後の食事の内容については、ブログにてご説明しています。インプラントを入れることをご検討中の方、インプラント治療を受ける方・受けた方は今回の記事と併せてブログをご参照いただければ幸いです。
4.手術直後~2、3日程度は、浴槽に浸かっての入浴は控える
手術直後~2、3日程度のあいだは、浴槽に浸かっての入浴は控えましょう。
シャワーは手術を受けた当日からOKです。
手術直後~2、3日程度の時期に浴槽に浸かって入浴してしまうと血行が良くなり、患部の腫れや痛みが増すおそれがあります。
5.手術直後~1週間程度は、運動を控える
手術直後~1週間程度は、汗をかくような運動は控えましょう。
汗をかくような運動は良くありませんが、1時間以内のウォーキング程度であれば、手術を受けた当日から行ってもOKです。
運動とは、ジョギング、各種のスポーツ、アクティビティ、ウエイトトレーニングなどが挙げられます。
手術直後~1週間程度の時期に上記のような運動をしてしまうと血行が良くなり、患部の腫れや痛みが増すおそれがあります。
6.手術直後~1週間程度は、飲酒を控える
手術直後~1週間程度のあいだは、飲酒を控えましょう。
手術直後~1週間程度の時期に飲酒してしまうと血行が良くなり、患部の腫れや痛みが増すおそれがあります。
7.インプラントの手術前、および、手術直後~顎の骨にインプラント体が結合するまでのあいだは、喫煙を控える
インプラントの手術前、および、手術直後~顎の骨にインプラント体が結合するまでのあいだは、喫煙を控えましょう。
上記の期間に喫煙してしまうと手術でできた創口の治癒が遅れたり、顎の骨とインプラント体の結合がさまたげられるおそれがあります。
インプラント手術前後の禁煙については、ブログにてご説明しています。喫煙者の方でインプラントをご希望の場合は、今回の記事と併せてブログの内容をチェックしていただくことをおすすめします。
【インプラント治療を成功に導くために、手術後の注意点を守りましょう】
インプラント治療においては、インプラント手術直後~1ヶ月間程度がもっとも重要な時期です。この時期に患部に刺激を与えてしまうと、顎の骨にインプラント体が結合せず、インプラント治療をやり直さなければならなくなることも。
特に、インプラント手術直後~1ヶ月程度のあいだは、患部周辺の歯で硬い物や焼肉などの弾力のあるお肉を噛まないように気をつけてください。
インプラント治療を成功に導き、安定性が高い人工歯を手に入れるために、手術後の注意点を守りましょう。