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インビザラインなどのマウスピース矯正で口内炎ができる? ゴムかけ・アタッチメントが原因? 対策方法をご紹介


すべての方にできる訳ではないのですが、マウスピース矯正(インビザラインなど)では、矯正中に口内炎ができることがあります。

マウスピース矯正のほか、ブラケット矯正の矯正中に口内炎ができる場合も。


なぜ、矯正中に口内炎ができることがあるのでしょうか?

今回は、「歯の矯正中に口内炎ができる主な原因・対策方法」について、ご説明します。


■口内炎とは


口内炎とは、ストレスなどの様々な因子により、口腔内(主に頬の粘膜や舌)にできる炎症(潰瘍、びらん、水疱、斑点)を指します。


以下は、口内炎の主な種類です。4種類ありますが、多く見られるのは①の「アフタ性口内炎」になります。


①アフタ性口内炎


見た目:円形、白っぽい、ぷくっとふくらんでいる

原因:ストレス、疲労、栄養不足、睡眠不足、免疫力の低下、など


②カタル(外傷)性口内炎


見た目:赤っぽい、粘膜がただれている

原因:口の中を噛んでしまった、口をぶつけた、など


③ヘルペス性口内炎


見た目:水疱、舌や唇の裏側にできることが多い(高熱を伴うケースも)

原因:ヘルペスウイルス、A群コクサッキーウイルスの感染


④カンジダ性口内炎


見た目:白くやわらかい苔状の斑点or赤い斑点、舌や頬の粘膜にできることが多い

原因:真菌(カンジダ菌など)の感染


■歯の矯正中に口内炎ができる主な原因・対策方法


◎矯正方法を問わず、歯の矯正中、何らかの原因により口内炎ができることがあります


  • マウスピース矯正(インビザラインなど)

  • ブラケット矯正


など、矯正方法を問わず、歯の矯正中、以下のような原因により口内炎ができることがあります。


1.ゴムかけ(顎間ゴム)・アタッチメント・アンカースクリューなどの突起が頬の内側の粘膜を刺激している

歯を動かす力を高めたり、複雑な歯の移動を行うために、歯の矯正では以下のような補助処置を行う場合があります。


[歯の矯正で行うことがある補助処置の例]


ゴムかけ(顎間ゴム)


上下の歯の表面につけたボタンフックや、上下のマウスピースの外側の切り込みにゴムをかけ、歯を動かす力を高める補助処置です。


アタッチメント(インビザラインの独自技術)


アタッチメントとは、インビザラインの独自技術によるマウスピース矯正の補助処置です。


アタッチメントによる補助処置では、歯の表面に樹脂製のポッチ(凸)(突起)を接着し、突起の位置に合わせてマウスピースに窪み(凹)を作ります。


ポッチ(凸)に窪み(凹)を合わせてマウスピースを装着することで、歯を動かす力を高めたり、複雑な歯の移動を行うのがアタッチメントの主な目的です。


アンカースクリュー


アンカースクリューとは、歯が植わっている顎の骨(歯槽骨)に直接、金属製のアンカーを埋め入れる補助処置です。


歯槽骨に埋め入れたアンカースクリューの頭部および、歯の表面につけたボタンフックにゴムをかけ、歯を動かす力を高めるのがアンカースクリューの主な目的です。


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上記のような矯正の補助処置では、


  1. 歯の表面につけたボタンフック

  2. 樹脂製のポッチ

  3. アンカースクリューの頭部


が突き出た状態(突起)になります。


お口の中に突起があるため、突起が頬の粘膜を刺激してしまい、矯正中、刺激によって口内炎ができるケースも。


≪対策方法≫


  1. ボタンフックの表面をワックスで覆う

  2. マウスピースを外す時間を短くする(頬の粘膜にアタッチメントがふれる時間を短くする)

  3. アンカースクリューの頭部をワックスで覆う


2.矯正装置(マウスピースのフチorブラケットorワイヤーの先端)が頬の内側の粘膜を刺激している

歯の矯正では、矯正中、矯正装置が原因で頬の内側の粘膜が刺激されることがあります。


[歯の矯正中に起こり得る、矯正装置による頬の内側の粘膜への刺激の例]


マウスピース矯正(インビザラインなど)


  • マウスピースのフチが頬の内側の粘膜を刺激している


ブラケット矯正


  • 歯の表面に取り付けたブラケットの角が頬の内側の粘膜を刺激している

  • ブラケットからワイヤーが外れてしまい、ワイヤーの先端が頬の内側の粘膜を刺激している

  • 歯列の奥、後端から飛び出たワイヤーの先端が頬の内側の粘膜を刺激している


≪対策方法≫


マウスピース矯正(インビザラインなど)


  • 必要に応じて、マウスピースのフチを切り取る


ブラケット矯正


  • 必要に応じて、痛みがある部分のブラケットやワイヤーの先端をワックスでカバーする

  • 外れてしまったワイヤーを元の位置に戻す

  • 飛び出たワイヤーの先端を切り取るor頬の粘膜にふれないよう、ワイヤーの先端を曲げる


3.矯正中のストレスが原因で口内炎ができる

補助装置、矯正装置の刺激による口内炎のほか、矯正中のストレスが原因で口内炎(アフタ性口内炎など)ができる場合も。


≪対策方法≫


  • 矯正装置の装着を「当たり前のこと」と思うようにする(矯正治療が進むにつれ、矯正装置の装着感に慣れてくることが多いです)

  • タンパク質・炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラルがバランス良く含まれた栄養豊富な食事を摂り、免疫力を高める

  • 1日7時間以上、睡眠を取る

  • 自分なりのストレス発散方法を見つけ、ストレスを発散する(お酒やギャンブルはかえってストレスが増す場合があります)


【口内炎など、矯正中のストレスやお悩みがある場合は歯科医師までご相談ください】


インビザラインなどのマウスピース矯正では、柔軟性・弾力性があるマウスピースを用います。柔軟性・弾力性があるため、マウスピースが原因で口内炎ができるケースはあまり多くはありません。


一方、ブラケット矯正は装置がゴツゴツしている&ワイヤーの先端が原因で頬の内側の粘膜が傷つくことも。マウスピース矯正と比べて、ブラケット矯正は矯正装置が原因の口内炎ができやすい要素を含んでいます。


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今回、お話しした口内炎を含め、矯正装置の違和感や飲食物の制限(ブラケット矯正)など、矯正中は何かとストレスを感じる場面もあるかと思います。


  • 口内炎など、矯正中のトラブルで悩んでいる

  • 矯正に対してストレスを感じている

  • 矯正をやめたい(モチベーションの低下)


など、矯正中にストレスを感じている・お悩みがある場合は、矯正を担当している歯科医師までご遠慮なくご相談ください(どんなことでもかまいません)。患者様からのお話を真摯にお伺いし、状況に応じて、処置・アドバイスをさせていただきます。

医療法人 善心会
歯科医師