透明で薄いマウスピースを用い、歯並びを整えていく「インビザライン」。
大人の方の矯正治療(成人矯正)で人気のインビザラインですが、子どもバージョン(小児矯正)のインビザラインも。
今回は、6~10歳頃のお子様を対象にした小学生向けのマウスピース矯正「インビザライン・ファースト(フェーズ1)」のご紹介です。
目次
■インビザライン・ファースト(フェーズ1)の特徴&適応条件
◎子どもの歯列を広げながら、歯並びを整えていきます
インビザライン・ファースト(フェーズ1)とは、6~10歳頃のお子様を対象にしたマウスピース矯正(小児矯正)です。
インビザライン・ファースト(フェーズ1)では、最大で18ヶ月間(1年半)をかけ、小さな子どものやわらかく未成熟な歯列を広げながら、同時に、歯並びを整えていきます。
◎透明で目立ちにくいマウスピースを1日20時間以上、装着していただきます
大人の方のインビザラインと同じように、インビザライン・ファースト(フェーズ1)では、お子様に、透明で目立ちにくいマウスピースを1日20時間以上、装着していただきます。
お食事と歯磨きを除き、1日を通じて、マウスピースを装着することが大切です。
◎インビザライン・ファースト(フェーズ1)の適応条件
インビザライン・ファースト(フェーズ1)による矯正治療を行うには、お子様が以下の適応条件を満たしている必要があります。
[インビザライン・ファースト(フェーズ1)の適応条件]
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永久歯の第1大臼歯(6歳臼歯)が4本共、すべて生えている
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永久歯の真ん中と隣の前歯(中切歯・側切歯)(=上下の合計で8本)のうち、上下どちらか片方につき、2本の歯が3分の2以上生え出している(萌出している)
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上下左右の顎4ヶ所(上の前歯・奥歯&下の前歯・奥歯)のうち、3ヶ所以上の顎に乳犬歯、第1乳臼歯、第2乳臼歯(いずれも乳歯)が残っている または 永久歯の犬歯(糸切り歯)、第1小臼歯、第2小臼歯のうち、2本以上の歯が生えていない
■インビザライン・ファースト(フェーズ1)と大人のインビザラインの違いは?
◎インビザライン・ファーストは歯列を広げながら歯並びを整える点が大きな特徴です
インビザライン・ファースト(フェーズ1)は、歯列(歯並び)を広げながら、歯並びを整える点が大きな特徴です。
なお、歯並びの乱れ方によっては、大人の方のインビザライン矯正でも歯列を外側に広げる動き(=側方拡大:そくほうかくだい)を行うことがあります。
◎適切に歯列を広げ、永久歯をまっすぐ生えさせることで、将来の綺麗な歯並びを得やすくなります
インビザライン・ファースト(フェーズ1)を含め、小さな子どもの時期に行う小児矯正(0期・Ⅰ期)では、顎の健全な成長をうながす治療「咬合誘導(こうごうゆうどう)」をメインに行います(※1)。
[年齢別:小児矯正の分類]
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0期治療(3~5歳頃:咬合誘導がメイン)
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Ⅰ期治療(6~12歳頃(※2):咬合誘導がメイン)
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Ⅱ期治療(12歳頃~成人まで:通常の矯正治療(成人矯正)と同じ)
(※1)重度の歯並びの乱れが見られる場合は、0期・
Ⅰ期に通常の矯正治療を行う場合があります。
(※2)インビザライン・ファースト(フェーズ1)の
適応年齢は6~10歳頃になります。
小さな子どもの時期(ベストは5~8歳頃)に適切に歯列を広げ、口腔内のスペースを作ることで、乳歯から永久歯へ生え変わるときにまっすぐ永久歯が生えやすくなります。
現在の歯並びを整えることに加え、永久歯への生え変わり後の、「将来の綺麗な歯並び」の獲得も目指す点がインビザライン・ファースト(フェーズ1)の特徴です。
【お子様の歯並び、悪い癖などでお悩みの方はお気軽にご相談ください】
– 8歳頃までの受診が大切です –
子どもの顎の健全な成長をうながす小児矯正、咬合誘導。
咬合誘導は3~8歳頃の、顎が未成熟でやわらかい、小さな子どもの時期限定の小児矯正です。
9歳頃になり、顎の骨格が固まり始めると咬合誘導を行うのが難しくなります。
[当院の小児矯正「0期・Ⅰ期治療(3~8歳頃に行う咬合誘導)」の種類]
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床矯正(拡大装置)
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ムーシールド
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インビザライン・ファースト(フェーズ1)
[当院の小児矯正「Ⅱ期治療(12歳頃~成人までに行う通常の矯正治療)」の種類]
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インビザライン・ファースト(フェーズ2)(フェーズ2は通常のインビザラインと同じです)
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インビザライン(※)
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ブラケット矯正(※)
(※1)重度の歯並びの乱れが見られる場合は、0期・
Ⅰ期に通常の矯正治療を行う場合があります。
お子様の歯並びの乱れ、悪い癖(口呼吸・舌癖・頬杖などの、歯並びを乱れさせる原因になる悪い癖)でお悩みの方は当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。