マウスピース矯正、と聞くと、多くの方がマウスピース矯正の世界シェアトップの「インビザライン」(本社:アメリカ)をイメージされるかと思います。
インビザラインが世界シェアトップですが、日本でも普及の兆しを見せているのが、中国発のマウスピース矯正「エンジェルアライナー」です。
目次
■エンジェルアライナーとは
◎中国で高い人気を得ているマウスピース矯正ブランド
エンジェルアライナーとは、中国の会社が開発したマウスピース矯正です。2003年にマウスピース矯正のサービスを開始し、中国国内ではインビザラインと人気を二分するほどの高い支持率を得ています。
ご参考までに、インビザラインは1999年にアメリカで世界初の実用的なマウスピース矯正のサービスを開始しました。
インビザラインの4年後ではありますが、2017年頃から提供を始めた日本の格安マウスピース矯正ブランドと比べると、2003年に提供を開始したエンジェルアライナーは比較的長い歴史を持つマウスピース矯正ブランドに分類されます。
■中国国内でエンジェルアライナーは人気があり、日本でも注目されている理由は?
中国国内で高い人気を獲得し、日本でもエンジェルアライナーが注目されているのは、以下のような点が理由と考えられています。
1.アジア人向けの設計
アメリカに本社があるインビザラインに対し、中国に本社を持つエンジェルアライナーは中国人を含むアジア人向けにマウスピースが設計されています。主にアジア人の歯列データに基づいて矯正治療を行うため、日本人にも馴染みやすい点が特徴です。
2.コストパフォーマンスの高さ
40~100万円程度の治療費がかかることが多いインビザラインに対し、エンジェルアライナーは日本円で40~55万円程度と、治療費が抑えられている点がメリットの一つです。
3.中国国内での高い人気
中国国内のマウスピース矯正のシェアにおいて、エンジェルアライナーはインビザラインと人気を二分するほどの高い支持率を得ています。
■エンジェルアライナーの特徴(機能性・技術面)
エンジェルアライナーには、以下のような特徴があります。
①「エンジェルボタン」で様々な歯の動きに対応
エンジェルアライナーのマウスピースには、「エンジェルボタン」というボタン(フック)をつけるシステムがあります。
マウスピースの表面にボタンをつけ、顎間ゴムをひっかけることで様々な歯の動きに対応可能です。
{インビザラインとの違い}
インビザラインには独自技術の「アタッチメント」があります。エンジェルボタンがマウスピースの表面にボタンをつけるのに対し、インビザラインのアタッチメントは歯の表面に突起を接着します。
突起の位置に合わせてマウスピースに窪みを作り、窪みに突起をはめる形でマウスピースを装着することで複雑な歯の動きに対応する&歯を動かす力を高めるのがアタッチメントの特徴です。
②「iOrtho」で様々な歯の動かし方に対応
エンジェルアライナーは「iOrtho(アイオルソ)」という矯正シミュレーションアプリを用い、矯正治療の歯の動かし方のシミュレーションを行います。
中国人をはじめとするマウスピース矯正患者の膨大な歯列データに基づき、アジア人に親和性が高い矯正シミュレーションを行える点がエンジェルアライナーの特徴です。
{インビザラインとの違い}
インビザラインには、独自に開発された矯正シミュレーションアプリ「クリンチェック」があります。
全世界100ヶ国以上、1,000万以上の症例データに基づき、様々な人種に対応した幅広い矯正シミュレーションを行える点がインビザラインの特徴です。
③「masterControl S」でマウスピースの耐久性を向上
エンジェルアライナーのマウスピースは「masterControl S(マスターコントロールエス)」という耐久性が高い素材(自己適応性ポリマー)を用い、作られています。
耐久性が高い素材を用いることで、矯正中のマウスピースの変形・破損を起こりにくくしている点がエンジェルアライナーの特徴です。
{インビザラインとの違い}
インビザラインのマウスピースは「スマートトラック」という柔軟性・耐久性の高い素材で作られています。
熱可塑性のポリウレタンに医療用のコポリエステルをミックスすることで、マウスピースの柔軟性(フィット性)・耐久性を高めている点がインビザラインの特徴です。
【エンジェルアライナーの導入で、マウスピース矯正の選択肢が増えます】
京橋オレンジ歯科クリニックでは、エンジェルアライナーを導入予定です。
これまで、当院ではインビザラインのみの取り扱いでしたが、エンジェルアライナーの導入で、患者様のマウスピース矯正の選択肢が増えます。歯並びの乱れ方やご予算に合わせて、ご自身に合ったマウスピース矯正ブランドをご選択いただければ幸いです。