インビザライン矯正では透明で薄いポリウレタン製のマウスピースを装着し、歯並びを整えていきます。透明で薄く、目立ちにくいことに加え、やわらかいポリウレタン製マウスピースにより、矯正中の痛みが少ない点がインビザラインのメリットです。
メリットが多いインビザライン。メリットが多い一方、取り外し式のため、インビザラインの矯正中は食事の度にマウスピースを外して、マウスピースを清掃する必要があります。
今回は、「インビザラインのマウスピースを清掃しないとどうなる?」「マウスピースの清掃の仕方」のお話です。
目次
■インビザラインのマウスピースを清掃しないとどうなる?
インビザラインをはじめとして、マウスピース矯正では、矯正中、毎食後の清掃が必要です。マウスピースを清掃しないと、以下のようなデメリットが生じるおそれがあります。
①マウスピースの中で細菌が繁殖し、むし歯・歯周病が進行しやすくなる
マウスピースを清掃しないと、マウスピースの中でミュータンス菌(むし歯の原因菌)や歯周病菌(カビ菌など)の細菌が繁殖してしまい、むし歯・歯周病が進行しやすくなります。
②マウスピースに付着した歯垢が石灰化し、きちんとマウスピースを装着できず、歯の動きに悪影響をおよぼすことがある
マウスピースを清掃しないと、マウスピースの中に付着した歯垢が石灰化して硬くなりやすいです。
マウスピースの中に石灰化して硬くなった歯垢が溜まると、マウスピースと歯とのあいだにすき間が生じてしまいます。きちんとマウスピースを装着できなくなり、歯の動きに悪影響をおよぼすことも。
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インビザラインをはじめとするマウスピース矯正では、マウスピースを清掃しないと上記のようなデメリットが生じる可能性があります。このため、マウスピース矯正においては、矯正中、飲食の際にマウスピースを取り外したときは、マウスピースの清掃が必須です。
次の項では、むし歯・歯周病のリスクを軽減し、スムーズに矯正を進めるために必要な「マウスピースの清掃方法」をご紹介します。
■マウスピースの清掃の仕方
インビザラインの矯正中は、水を除き、飲食の度にマウスピースを外す必要があります。マウスピースを外したときは、歯を磨くと共に、マウスピースを洗ってから再装着しなければなりません。
ポイント①流水による、指の腹でのこすり洗い(マウスピース清掃の基本)
毎日の基本的なマウスピースのお手入れは、流水による、指の腹でのこすり洗いでOK。
毎食後、水を流しながら、指の腹を使ってマウスピースの内側と外側をこすり洗いしましょう。
なお、流水は40℃以下の水にしてください。熱いお湯で洗うと、熱によってマウスピースが変形するおそれがあります。
ポイント②汚れが落ちにくい場合は、やわらかい毛先の歯ブラシや専用の洗浄剤を使って清掃を
唾液の質は人それぞれです。唾液の質によっては、流水によるこすり洗いだけでは汚れが落ちにくい場合もあります。流水によるこすり洗いだけでは汚れが落ちにくい場合は、やわらかい毛先の歯ブラシでマウスピースの内側と外側をやさしくこすって洗ってください。マウスピースを傷つけやすいため、ふつうやかための毛先の歯ブラシは避けましょう。
やわらかい毛先の歯ブラシに加え、マウスピース専用の洗浄剤を使うと汚れが浮き上がって清掃しやすくなります。
◎水以外の、無糖のお茶・コーヒー・紅茶を飲むときはマウスピースを外すことをおすすめします
インビザラインの矯正中、無糖のお茶・コーヒー・紅茶は、糖分を含まないため、マウスピースをつけたまま飲んでも、むし歯・歯周病のリスクはさほど上がる心配はありません。
ただし、無糖であっても、お茶・コーヒー・紅茶は歯の着色汚れの原因になります。このため、インビザラインの矯正中は、水以外の、無糖のお茶・コーヒー・紅茶を飲むときはマウスピース外すことをおすすめします。マウスピースを外したときは、歯を磨き、マウスピースを洗ってから再装着する点は、矯正中の飲食時と同じです。
【矯正をスムーズに進め、理想の歯並びの得るために、毎食後はきちんとマウスピースを清掃しましょう】
マウスピースの清掃はむし歯・歯周病にかかりにくくする目的のほか、矯正をスムーズに進める役割もあります。
矯正をスムーズに進め、思い描く理想の歯並びを得るためにも、インビザラインの矯正中は1日20時間以上マウスピースを装着すると共に、毎食後にきちんとマウスピースを清掃しましょう。