インビザラインでマウスピースの装着時間を守らなかったらどうなるの?|マウスピース矯正(インビザライン)|京橋オレンジ歯科クリニック

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インビザラインでマウスピースの装着時間を守らなかったらどうなるの?



インビザラインでマウスピースの装着時間を守らなかったり、マウスピースをつけ忘れた場合は、つけなかった期間によって歯並びへの悪影響の出方が異なります。


では、マウスピースの装着時間は1分1秒たりとも不足してはいけないのでしょうか?


「1日にマウスピースを18時間しかつけなかったら?」

「1日だけマウスピースをつけ忘れたらどうなるの?」


気になる方も多いかと思います。


せっかく、大きな費用をかけてインビザラインをはじめたのに、マウスピースをつけなかったことが原因で矯正が失敗するのは避けたいものです。


治療計画に沿って歯を動かし、歯並びを整えるためには、1日20時間以上のマウスピースの装着が欠かせません。定められた装着時間を守らなかったり、マウスピースをつけ忘れるとしっかり歯が動かず、矯正治療や歯並びに悪影響が出ることも。


今回は、「インビザラインでマウスピースの装着時間を守らなかった場合の悪影響」および「期間別 マウスピースをつけなかった場合の対処方法」をご説明します。


■インビザラインでマウスピースの装着時間を守らなかった場合の悪影響


インビザライン矯正でマウスピースの装着時間を守らないorつけ忘れると、以下のように、矯正治療や歯並びに悪影響が出るおそれがあります。


1.歯がしっかり動かず、治療計画どおりに矯正を進められなくなる


マウスピースの装着時間を守らないと、歯をしっかり動かせなくなる可能性があります。歯がしっかり動かないと、治療計画どおりに矯正を進められなくなることも。


治療計画どおりに矯正を進められない場合は、治療計画の修正が必要になる、または、インビザライン矯正を最初からやり直さなければならなくなるケースもあります。治療計画の修正・インビザライン矯正のやり直し、どちらも、発生した場合は全体の矯正期間が延びてしまいます。


2.歯並びが元の位置に戻りやすくなる(後戻りが起きやすくなる)


マウスピースの装着時間を守らなかった場合、歯を抑える力が少なくなるため、歯並びが元の位置に後戻りしやすくなります。


■期間別 マウスピースをつけなかった場合の対処方法


マウスピースをつけなかった場合は、つけなかった時間(期間)に応じて、対処方法が異なります。この項では、期間別に、マウスピースをつけなかった場合の対処方法をご紹介します。


ケース①1日につき2~3時間少なく、18時間程度しかマウスピースを装着しなかった


インビザラインで定められた、1日のマウスピースの装着時間は20時間以上です。しかし、患者様によっては、ついつい、めんどくささなどから18時間程度しかマウスピースを装着しなくなるケースも。


{対処方法:1枚あたりのマウスピースの装着日数を延ばす}


1日につき2~3時間少なく、18時間程度しかマウスピースを装着しなかった場合、通常で1枚あたり7~10日間程度のマウスピースの装着日数を、1枚につき最大で2週間まで延ばすことで対処できるケースがあります。


上記の対処方法のメカニズムは、以下のような仕組みです。


・本来であれば、1日20時間以上のマウスピースの装着が必要なため、1枚につき、7日で140時間~10日で200時間の装着時間となる(これが本来行うべき装着時間)

・1日18時間程度しか装着しなかった場合は、1枚につき、7日で126時間~10日で180時間の装着時間となる(本来の装着時間よりも14~20時間程度足りなくなる)

・140-126=「14時間」 ~ 200~180=「20時間」の不足分を、マウスピースの装着日数を延ばすことで補う


なお、上記のようにマウスピースの装着日数を延ばせる期間は最大で2週間です。インビザラインは原則として1枚のマウスピースを最大で2週間まで用い、歯を動かしていきます。たとえば、1日に12時間しかマウスピースを装着しないなど、あまりにも、装着時間が足りない場合、装着日数を延ばしただけでは、1枚あたりの原則的な期間である2週間をオーバーしてしまい、対処しきれなくなる可能性があります。


ケース②マウスピースを装着しない期間が長すぎたorマウスピースをつけ忘れた日数が多すぎた


インビザライン矯正では、1枚あたりの装着日数を延ばすことで、装着時間の不足分を補える場合があります。


たとえば、1日だけなら、マウスピースをつけ忘れたとしても、装着日数を延ばすことでカバーできます。しかし、1日に12時間しかマウスピースを装着しなかったり、何日もマウスピースをつけ忘れた場合は、装着日数を延ばすだけでは対処しきれなくなることも。


{対処方法:治療計画の修正、または、インビザライン矯正のやり直し}


装着日数を延ばすだけでは対処しきれないほど、マウスピースをつけない期間が長かった場合は、ケースによっては、治療計画の修正が必要になります。治療計画を修正するときは、現在の歯並びに合わせて再度、マウスピースを作製し直して対処することもあります。


マウスピースをまったく装着しない日が何日も続くなど、マウスピースをつけなかった期間があまりにも多い場合は、インビザライン矯正を最初からやり直さなければならなくなることも。


【しっかりと歯を動かすために、マウスピースの装着時間を守りましょう】


矯正治療は、矯正中、食べ物に注意する必要があるなど、生活において、さまざまな制限がかかります。制限に加え、矯正には患者様にお守りいただくルールもあります。


矯正を成功に導くには、歯科医師が適切に矯正治療を行うと共に、患者様ご自身が矯正中のルールを守らなければなりません。


さまざまな制限やルールが存在するため、矯正中は「マウスピースの装着がめんどくさい」「マウスピースがうっとうしい」など、ストレスはあるかと思います。しかし、矯正中の制限やルールは、患者様が望む理想の歯並びにアプローチするために欠かせないものです。


しっかりと歯を動かし、理想の歯並びに近づくために、インビザライン矯正では1日につき20時間以上、マウスピースを装着しましょう。

医療法人 善心会
歯科医師