マウスピース矯正のインビザラインでは、従来の矯正法とは異なる仕組みで歯を動かします。そもそもマウスピースを着けるだけで歯並びが良くなるのか疑問に感じている方も多いことでしょう。そこで今回は、インビザラインで歯並びが治る仕組みと治療の流れを詳しく解説します。
▼マウスピースを交換することで歯が動く?
インビザラインは、透明なマウスピースを装着して歯並びを治す矯正法です。矯正装置に当たるマウスピース(=アライナー)は、治療を開始する時点ですべてのステージ分が完成しており、そのどれもが同じ形をしているように見えるかもしれません。けれども、1枚1枚のマウスピースは少しずつ形が異なっており、それを定期的に交換することで、歯が徐々に移動していきます。こうした歯の移動の仕組みは、従来のワイヤー矯正とは全く異なるため、一般の人からするとなかなかイメージしにくいかもしれませんね。
▼インビザラインの治療の流れ
インビザラインによるマウスピース矯正は、以下のような流れで進行します。
◎カウンセリング
まずは歯医者さんからインビザラインに関する説明を受けましょう。治療にかかる期間や費用、矯正中の注意点なども詳しく説明してもらえます。マウスピース矯正に関する疑問があれば、カウンセリングの段階で解消しておくのが望ましいです。カウンセリングを受けてインビザラインへの関心が高まったら、検査へと移ります。
◎精密検査
インビザラインでは、通常の矯正治療における検査に加え、口腔内3Dスキャナーで撮影したデータをもとに、デジタルシミュレーションを実施することも可能です。当院であれば、このシミュレーションを無料の矯正相談の中で受けることができます。
◎治療計画の説明
検査・診断・シミュレーションの結果を踏まえて治療計画を立案し、患者様にわかりやすくご説明します。治療内容に同意いただけましたら、マウスピースの作成に入ります。
◎マウスピースの作成・装着の練習
矯正用のマウスピースを作成し、装着の練習をしていただきます。上手に装着できるようになったら、ご自宅での矯正がスタートします。
◎マウスピースの装着・交換(自宅)
マウスピースの装着は、毎日20~22時間行っていただきます。7~14日くらいのペースで新しいマウスピースに交換していただくことで、歯が少しずつ動いていきます。インビザライン矯正にかかる期間は、ワイヤー矯正と大差はありません。一般的な症例では、1~3年程度の期間を要します。その間、調整や経過観察のために1~3ヵ月に1回の頻度で通院していただくことになります。
◎保定期間
すべてのマウスピースを使い終えて、歯の移動が計画通りに完了したら、最後は歯の後戻りを防止するための保定期間へと移行します。リテーナーと呼ばれる保定装置を装着して、歯の位置を固定します。